大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(あ)3078 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人加藤礼敏の上告趣意について。

第一審判決が罪となるべき事実として塩酸ジアセチルモルヒネ(ヘロイン)の譲

渡ならびに同所持の各事実を認定しこれが罰条として麻薬取締法六四条一項をかか

げただけで同法一二条一項をかかげていないことは所論のとおりである。所論はこ

れを判例違反というけれど、引用の判例は、判決に示すべき適用法令に関するもの

でなく起訴状に記載すべき罰条に関するものであるばかりでなく、禁止規定をかか

げただけで罰則規定をかかげなかつた場合に関するものであるから事案を異にし本

件に適切でない。所論の点に関する原判決の説示は相当であつて、論旨は採用でき

ない。また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三二年一月一一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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